最近Kontaktを使っていると著しくPCのメモリの使用量を圧迫することがあります。PCのスペックによっては著しい負荷になりますので少しでも節約する方法として参考になればと思います。
- プリロード設定の変更
例えば私はオーケストラの曲などをよく制作しますが、最近では音色の良さ、マイキングの多さなどからNative InstrumentsのSymphony Seriesをよく使っています。(価格がお手頃なのも魅力)
この画像はSymphony SeriesのViolinの音源の画像ですが、使用メモリ容量を見ると1.33GB使用していることがわかります。これはほかの楽器を合わせてではなくあくまでこのViolin音源の使用容量になります。
オーケストラ曲を制作するとなると当然ほかの弦楽器、管楽器、打楽器なども読み込むことになり、メモリの使用量は膨大になります。なにも考えずにただ読み込むとメモリの使用容量が10GBを超えることもあります。私は16GBメモリを積んでいますが、それでもすべて読み込んでいってしまうとかなり厳しいことになります。そこでメモリの節約方法になります。
Kontaktにはメモリーのプリロード設定があり(音源のサンプルをどのくらいあらかじめ読み込んでおくか)これを少なくすることで大きくメモリを節約することができます。デフォルトでは60kBになっていますが、私は30kBに変更して使用しています。
これによって音源の使用メモリ容量が1.33GBから0.88GBにまで減少して約33%メモリが節約できています。10GB読み込んだ場合で考えると3GBの差になりますのでこプリロードの数値を変更するだけでも大きくメモリの負担を削減できます。(最適なプリロードの数値は試行錯誤してみてください。)
- サンプルの読み込み除外
とはいえこれでも多くの音源を読み込めばかなりメモリを圧迫します。そこで不要なサンプルの除外をすることでさらに大きくメモリを節約できます。
Purge all samplesを選択すると一時的に現在音源が読み込んでいるサンプルを除外することができます。
すると画像のようにメモリの使用量は0になります。この状態で楽曲を再生することで、演奏に必要なサンプルだけ読み込むことができます。
この楽曲では52MBまで使用量が減っています。プリロードの容量を減らした後の使用量が0.88GBでしたので、約94%メモリが節約できています。使用方法にもよるのでどれだけ節約できるかはケースによります。オーケストラの音源には様々な奏法などが含まれていますが、すべての奏法、音を1曲で網羅して使うことはまずありませんので、使わない奏法が多い音源などにおいてはより有効な方法になります。
作曲途中でパージしてしまうと一々弾くたびにサンプルがリロードされ弾きながら制作する場合には煩わしくなります。ある程度パートが完成した段階で一度パージするようにすると便利に使えるでしょう。